東京ラヂエーター製造(株)の製品は、乗用車や大型トラックをはじめ、建設機械、船舶などに幅広く使用されている。

 ラジエーターは、高性能フィン開発により省スペースで大容量の交換熱量を実現。インタークーラーは、エンジンの高出力化と排出ガス中のNOx低減に貢献。オイルクーラーは、耐圧力性と放熱性能にすぐれている。そして、燃料タンクは40〜400リットルの各種容量を取り揃えている。

 同社の確かな品質は、材料調達からプレス、組立、塗装、品質チェックまで一貫した生産体制から生まれ、常に時代が求める製品を提供してきた。

 近年特に、商用車の軽量化ニーズが高まるにともない、製品のアルミ化への取り組みは積極的だ。同社の高性能フィンを使用し耐久性にすぐれたアルミ製ラジエーターやオイルクーラー、アルミ製燃料タンクは車両の軽量化に大いに貢献している。

 製造部の辻理事は「アルミ化による自動車部品の軽量化は、自動車燃料の削減につながるとともに、重金属汚染で問題となっている鉛を含まない素材への転換という点でも注目されています。地球環境問題に貢献する製品開発は、21世紀も大きなテーマとなるでしょうね」と語る。
   同社の高度な技術を証明するものの一つに、ラジエーターのフィン製造ノウハウがある。車両の用途に合わせ、たとえば放熱性能を重視する時にはルーバー付きフィン、目詰まりを防ぐことを重視する時にはウエービーフィンを装着するが、放熱量を左右するルーバー形状については、各メーカーが競っている。

 「車両に装着した場合のフィンの性能は、容積比、コスト比、重量比などで競われます。フィンの厚さはミクロン単位。特にロウ付けと呼ばれる接着の工程では、最大限の注意が必要です。ピンホールが入れば、もちろん製品として出荷できません。また、腐食を防ぐための特殊被膜などのノウハウは当社独自の技術。製品は数千種類、1ロット約50個の多品種少量生産なので、生産計画も重要。リードタイムを2日まで縮めることにより、在庫等の省スペース化を実現しています」。
 
 
 同社の開発製品で、今後最も注目されそうなのが、EGR(Exhaust Gas Recirculation=排気ガス循環)クーラー。エンジンの排出ガス中のNOx低減には、このEGRシステムが有効とされている。しかし、排出ガス規制が強化されると、再循環される排出ガス温度が約600度になるため、排出ガスをそのまま吸気側へ戻すと、体積膨張による再循環排出ガス量の低下、燃焼温度の上昇などにより、エンジンの出力低下や燃費の悪化を引き起こす。

 「EGRクーラーは、排出ガス温度を約200度まで下げて吸気側に戻すことで、EGRシステムを成立させるために必要不可欠な重要部品です。今後の新短期規制や、その後に実施される新長期規制では、EGRクーラーの装着は不可欠とされています。また、建設機械関係でも同様の規制が実施されるため、今後急速に需要が増える製品です。EGRクーラーには、いろいろな冷却方法がありますが、当社が採用している冷却方式が最も効率のよい方式であると考えています」と、池上総務部長。

 同社の長年にわたる熱交換技術は、次世代の地球環境を守る新製品として、ここに結実したといえよう。
   ACROBA導入について、加藤取締役にご説明いただいた。

 「ACROBAは出荷部門で採用しています。シートが回る機能など、便利に使っているようですね。ただ、スペースの有効利用については、1台だけでは効果が出ない。工場全体のレイアウトを見直すなど、ACROBAを活用できる環境を整えれば、大きな効果が出ると思います。現在、当社には約40台のフォークリフトがありますが、職場のテリトリーを超えて活用することで約半分の台数にする計画を進める予定です。その合理化には、高性能なACROBAが大いに役立つものと期待しています」。

 オペレーターの寺田さんは、「小回りがきくことと、ソフトタッチの操作レバーが気に入ってます。バック走行もシートが回るので楽ですね」との感想。多品種少量生産の出荷現場でもACROBAは、その小回り性をきかせて活躍している。
 
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